「プログラミング的思考って、スクールに通わないと身につかないの?」
「幼児の間に先取り学習したいけど、何かいい方法はないかなぁ」
と思っている方はいませんか?
プログラミング的思考は、家庭や日常の遊びの中でも育みやすいです!
プログラミング的思考と聞くと、コードを書く技術を想像する人も多いと思います。
確かにコードをかけるのはプログラマーとして大切ですが、それ以上に大切なのは、「どうすればうまく動作が処理できるか考えて、試して、また考える」という思考の仕方です。

実際の現場でも、コーディング技術以上に、どう処理がうまくいくか考える方がよっぽど大切ですし、難しかったです。
プログラミング的思考は、特別な教材がなくても日常のちょっとした関わりの中で育てられます。
筆者は教育学部出身・元プログラマーの2児のママです。プログラマーとして働く中で「技術より考える力が本質」と実感してきました。
今は1歳・5歳を育てながら、日常の遊びや声かけの中でプログラミング的思考を育てています。
本記事では、子どもにプログラミング的思考が家庭で育てられる理由と今日からすぐ使える日常の遊びと声かけを9つ解説します。
日常の遊びと声かけの積み重ねで、子どもは答えをすぐ求めるのではなく自分で考えて動けるようになります。失敗しても「次はどうしよう」と切り替えられ、難しい問題でも「まず分解して考えよう」と取り組めるようになりますよ。
ぜひ最後までご覧ください!
プログラミング的思考とは?考える力との関係

プログラミング的思考とは、文部科学省によると「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要かを論理的に考えていく力」のことです。
難しく聞こえますが、要するに「目標に向かって順序立てて考え、うまくいかなければ改善する」力のことです。
プログラミング的思考を構成する4つの要素
プログラミング的思考は、次の4つが組み合わさったものです。
- 分解:大きな問題を小さく分ける。
- 順序立て:手順を決める。
- 試行錯誤:うまくいかなければ改善する。
- 抽象化:共通パターンを見つける 。
言葉にするととても難しく感じますが、理科や算数の勉強だけでなく日常のあらゆる場面で使われています。
たとえば「着替えをする」という1~2歳ぐらいの幼児でも出来る行動にも、実はプログラミング的思考が使われています。
「服を着る」という行動を「シャツを着る・ズボンを履く」に分けるのが分解、どの順番で着るか考えるのが順序立てです。うまく着られなければやり直すのが試行錯誤、「袖に腕を通す」などのやり方を他の服でも使うのが抽象化です。
ここまで聞くと、「それって小さいうちに自然とできることでは?」と感じるかもしれません。
しかし、取り組む事象はどんどん複雑化します。
たとえば「テスト勉強」でも同じ4つが使われています。
苦手な単元を分けて整理するのが分解、どの教科から取り組むか決めるのが順序立てです。うまく覚えられなければ別のやり方を試すのが試行錯誤、似た問題の解き方を応用するのが抽象化です。
簡単な動作から少し複雑な問題まで、同じ考え方が使われているのがプログラミング的思考の特徴です。

プログラマーとして働いていた私が実感したのも、仕事ができる人は皆「コードを書く技術が高い」というより「問題を分解して考えるのが上手」でした。
家庭でもプログラミング的思考は育てられる
プログラミング的思考の本質は「考えて・試して・また考える」という習慣です。この習慣は、スクールでしか育てられないものではありません。
なぜなら、この習慣はすでに日常の遊びの中に溢れているからです。
- 積み木が倒れた→なぜ倒れたか考える→積み方を変えて試す
- ペットボトルが沈んだ→なぜ沈んだか考える→水の量を変えて試す
- 料理でこぼした→どうすればよかったか考える→次に活かす
上記はすべてプログラミング的思考そのものです。
スクールで学ぶ「コードを書く技術」とは違い、考えて試す習慣は生活の中にすでにあるので、意識して引き出すだけです。
日常の遊びと声かけで幼児からでもプログラミング的思考を育てる9の方法

お風呂・料理・絵本・散歩など、毎日の生活の中にあるもので幼児からでも十分プログラミング的思考を育てられます。

「これってプログラミング的思考だったのか」と思いながら読んでもらえるとうれしいです。
①仮説を立てて試す遊びをする
試行錯誤
仮説を立てて試す遊びで、「試行錯誤」の力が身に着きます。
お風呂でペットボトルに水を入れる遊びをしていたとき、浮くおもちゃと沈むおもちゃがあることに息子が気づきました。空のペットボトルを渡して「これは浮く?沈む?」と聞くと「浮く!」と答えて実際に浮きました。次に水をパンパンに入れて「じゃあこれは?」と聞くと「ペットボトルは浮くもの」と思っていたので「浮く!」と答えましたが沈みました。
すると息子は「半分にしたら?」「また満タンにしたら?」「ちょっとだけ減らしたら?」と自分でどんどん試し始めました。
プログラミング的思考の「仮説→検証→試行錯誤」そのものです。まさに、「仮説を立てる(予想する) → 試す → うまくいかなければ変える」という思考の流れです。
②答えではなくヒントだけ出す
分解
大きな問題をそのまま解こうとすると行き詰まりますが、小さく「分解」すると自分で解決できるようになります。
息子がマイナスの概念につまずいていたとき、答えを教えるのではなく数直線を描いて「0より1つ小さい数はどこかな?」とヒントだけ出しました。すると自分でマイナスの概念をつかみ、2-5のような計算も自分でできるようになりました。

「マイナスとは何か」という大きな問いを「0より1つ小さい数は?」という小さな問いに分解してあげたことで、自分で答えにたどり着けました。
プログラミング的思考では「どうすれば解決できるか自分で考える」過程が大切です。答えをすぐ教えてしまうと考える力が身につきません。「次の一歩」だけ示して、あとは自分で考えさせるのがポイントです。
③観察して調べる習慣をつける
分解・抽象化
川沿いを歩いていて鳥の名前がわからなくなったとき、野鳥図鑑を一緒に調べました。「しっぽが白いからこの鳥じゃないね」「大きさがちょっと違くない?」と特徴を言語化しながら絞り込んでいきました。
大きな問題を小さな条件に分解して解決する「分解」そのものです。
「もしAならばこれ、でもBだからこれじゃない」という論理的な絞り込みを、観察の中で自然に体験しています。
そして、鳥で使った「特徴を言語化して絞り込む」というやり方は、虫や植物・他の動物でも使えます。一度学んだやり方を別の場面でも使えるようになることが「抽象化」です。
大人はつい分からないは悪と思いがちですが、分からなくても調べる姿を見せることで、子どもはわからなければ調べればいいと理解できます。
不明は調べれば解決できるという感覚が、問題解決力の土台につながります。
④順序を考える遊びをする
順序立て
順序を頭の中で組み立てる力は、プログラミング的思考の「順序立て」そのものです。
料理の手順や着替えの順番を考えるといったように、日常のあらゆる場面で使われています。
我が家では複数の色を使った紐通しでこの力を鍛えています。
たとえば、「赤・青・黄・黄・紫・青の順に通してね」と指定すると、逆順(青→紫→黄→黄→青→赤)で入れないといけません。
意外と難しい問題なのですが、1歳の娘と一緒に紐遠ししていた当時4歳の息子にふと問題を出してみたらさっと正解していました。
気づいたら順序立ての力が育っていた瞬間でした。
日常の中で「どの順番でやる?」と自分で考えさせる機会を作るだけで、この力は自然に育っていきます。
⑤失敗を責めない環境を作る
試行錯誤
プログラミング的思考の核心は「うまくいかなくても別の方法を試すこと」です。
ですが、失敗を責められると子どもは「また失敗したらどうしよう」という気持ちが先に立ち、試すことをやめてしまいます。
我が家には畑があって、時々泥遊びをしています。
ある日、水たまりを作ろうとしたのですがなかなかできませんでした。
すると「穴を大きくしたらどうだろう」と掘り直したり、水の量を増やしたりと、自分でどんどん試し始めました。
失敗しても安心して試せる環境があったから「じゃあこうしてみよう」と次の方法を考えられました。自分から試さない場合は「次はどうしてみる?」と一言かけてみてください。
⑥「何がすごいか」を具体的に伝える
メタ認知(自分の考えを振り返る力)
プログラミング的思考の4要素に加えて、「自分がどう考えたかを振り返る力(メタ認知)」も大切な要素のひとつです。
なぜなら、自分の思考プロセスを意識できると、次に同じ場面に出会ったとき「あのやり方を使おう」と応用できるようになるからです。
息子が「0-2=-2」と正解したとき、「すごいね」ではなく「0より小さい数字があるってわかったのがすごいね」と伝えました。するとにっこりして、その後も数直線を使って自分でどんどん試すようになりました。
何がすごかったかを具体的に伝えることで、子どもは「自分はこうやって考えたんだ」と自分の思考プロセスを意識するようになります。この気づきが次の挑戦につながります。
⑦絵本の世界を現実につなげる
抽象化
「お月様どうして僕についてくるの?」と聞かれて答えられなかったとき、「一緒に調べよう」と絵本を買いました。
状況の解説が難しいのですぐに理解できたわけではないですが、その後車で出かけたとき、「山がついてくるね」と言いました。
「近くのものはすぐ通り過ぎるけど、遠いものはついてくるように見えるよね」と話すと、少しずつ納得している様子でした。
⑧興味が出たタイミングで深める
分解
年末にばあばと十二支の話をしていたら息子が「なんでネウシトラウなの?」と興味を持ちました。すぐに十二支のはじまりの絵本を買ったところ、あっという間に全部言えるようになりました。
「十二支」という大きなテーマを「なぜこの順番なのか」という問いに分解できたのがポイントです。
問いを小さく分けて立てる力こそが分解の第一歩。
子どもの「なんで?」「なに?」は思考力が芽生えているサインです。見逃さずにキャッチしてあげてください。
⑨料理や片付けで順序を体験させる
分解・順序立て・試行錯誤
「小麦粉を100グラム計って」「野菜を同じ大きさにちぎって」と声をかけながら一緒に料理します。
何をどの順番でやるか・うまくいかなかったらどうするかを考えるにはうってつけですよ!
料理は分解・順序立て・試行錯誤の3つが一度に体験できる最高の場です。
FAQ

- Qプログラミングスクールには通わせなくていいですか?
- A
家庭でもプログラミング的思考の土台は十分育てられます。
スクールはコードを書く技術や実際に家ではできない技術を学ぶ場所なので、まず家庭で考え方の土台を作ってからでも遅くありません。

我が家もまだ5歳時点では通わせる予定はありません。日常の遊びと声かけでできる範囲から進めています。
- Q何歳から始めればいいですか?
- A
本格的に学校教育で始まるのは小学5年生のころからですが、0歳期からでも関わり方の土台は作れます。
小学生になってから意識し始めても大丈夫です。
プログラミング的思考は筋肉と同じで、使えば何歳からでも育ちます。今日から関わり方を少し変えるだけで、子どもの考える力は確実に伸びていきますよ。
「仮説を立てて試す」「失敗しても責めない」という関わりは、何歳からでもできますよね!
- Q理系脳を育てることと何が違いますか?
- A
重なる部分が多く、理系脳もプログラミング的思考も「問いを立てて考えて試す力」を指します。プログラミング的思考は文科省が使う公式な言葉で、理系脳は日常的なかかわり方で育てるイメージです。
まとめ

この記事では、プログラミング的思考を家庭で育てる9の方法を紹介しました。
- プログラミング的思考=コードを書く力そのものではなく「考えて、試して、また考える力」=「論理的に考えて試す力」
- 日常の遊びの中にすでにプログラミング的思考の要素が溢れている
- 仮説を立てる・順序を考える・失敗を責めないの3つが特に大切
特別な教材も難しい知識も必要ありません。今日から「どうしてだと思う?」「試してみよう」という声かけの工夫から始めてみてください!
レゴデュプロはプログラミング的思考を育てるのに特に相性の良いおもちゃです。
レゴデュプロとプログラミング的思考の関係についてもっと知りたい方はこちらの記事もおすすめです。



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